インフレが続いていますが、いずれインフレが落ち着くと、政策金利が引き下げられ、債券価格が上昇する局面がやってきます。先週、メキシコペソが満期を迎えたため、あとは額面米国債のみの保有に。私は毎日500円ずつ米ドル、カナダドル、豪ドル、ユーロを購入していますが、その積み立ててきた資金を使って、今朝、ユーロでフランス国債、カナダドルを使ってオンタリオ州債を購入しました。いずれも償還期限までの期間が長いゼロクーポン債。
その理由は短期間で、金利を急激に引き上げてきたため、債券価格は大幅に下落。反対に言えば、今後、金利が下落すると、債券価格は大幅に上昇することが想定できます。その上昇幅を考えるときに重要なのが、デュレーション。デュレーションとは元本回収にかかる期間、金利の変化に対する感応度のことをいい、割引債のほうが利付債よりも高く、残存期間が長いほど大きくなります。つまり、金利上昇局面の下落幅は割引債ほど、残存期間が長いほど、大きくなりますが、金利下落局面の上昇幅も割引債、残存期間も大きくなります
ただし、金利下落局面ではその通貨の価値は安くなりがちですので、円高外貨安の幅も考えて、想定される損失を考慮して購入しないと、思わぬ損失を被ることがありますので、注意が必要です。私が保有する米ドル債は、償還までで1ドル47円よりも円高になった場合、オンタリオ州債は1カナダドル49円よりも円高になった場合、フランス国債は1ユーロ100円よりも円高になった場合には損失が発生しますが、このレベルまでの円高進行は日本円の弱さを考えると想定しづらいですし、今後、利上げよりも利下げの可能性が高い、つまり、損失発生の確率は低く限定的であることを考えて、購入しました。
投資先が破綻したときに紙くずになる点、売却時の価値が変動する点、特に金利が上昇すると価格が下落して損失が発生する点で定期預金とは異なりますが、今のような高金利で、超長期の商品を購入できるチャンスは私の残された人生では二度とないかもと考えて投資しています。長期、分散等のリスク管理は重要ですが、資産の一部を外貨建て債券で保有してみてはいかがでしょうか?